JIA環境建築賞

一般建築部門 JIA優秀環境建築選 入選作品

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武蔵野美術大学デザイン工房棟

武蔵野美術大学デザイン工房棟
撮影:FOTOTECA 木田勝久
武蔵野美術大学デザイン工房棟
撮影:FOTOTECA 木田勝久
 
設計者: 岩橋 祐之(株式会社 日本設計)
宮下 勇 (武蔵野美術大学)
塩見 理絵(株式会社 日本設計)
松本 隆志(株式会社 日本設計)
建築主: 武蔵野美術大学
施工者: 大成建設株式会社
講評:

 キャンパス中央に都市計画道路を通すため、既存の分散した工房群を4階建ての工房棟に再編した計画。扁平梁、逆梁、ランダム耐震壁による空間のフレキシビリティ確保と、防音・熱排気が課題であった。バルコニー正面にダクトや配管が垂直に立ち上がるファサードが特徴的である。
 実習室は廊下を屋外化し、各所にテラスを設置して連続させ、バルコニーと廊下に換気窓を設えている。北側には、13本のソーラーチムニーを持つ。大容量室のチムニー給気口は開け放し、チムニーから自然排気され、中間期の冷房を不要としている。併せて機械排気の系統を立上げて排気している。一次エネルギー消費量実績値は小さなものとなっている。熱利用の多い集積型美術系工房における空気ルートとデザインの融合と解決を図った秀作である。

  (高井 啓明)