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住 宅 部 門 優秀賞 |
静戸の家 |
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所在地: |
福島県伊達郡梁川町 |
設計者: |
田中直樹 田中直樹設計室 |
建築主: |
田中 薫 |
施工者: |
菅野建設株式会社 |
講評: |
RCの箱を中心に据え、外周に木架構のクラッディングをかぶせるという、ボックスインボックスの形をとる住宅である。中央の吹き抜け部分をRCとすることで、木造にはないおおらかな空間を獲得するとともに、熱容量の大きさを利用して安定した熱環境を実現している。RCの箱と木の外壁との間は熱環境的なバッファーゾーンとして位置づけられ、玄関や縁側といった動線空間として用いられている。
このような計画手法は目新しいものではなく、また床面積に余裕があるゆえの計画であるが、現実に良好な環境を獲得できているという点は評価されるべきだろう。実際に訪れたときにも、30度を超える外気温に対して空調なしで26度程度の室温であり、適用された建築手法の有効性が実感された。
構造的に材料特性を活かすことは一般的だとしても、環境的に材料特性を活かすところまでなかなか意識されないのが現状であろう。この建物では、構造的にも環境的にも材料特性を十分に活かすことで、快適な住空間を作り出している。派手さはないかも知れないが、非常に質の高い建築であるということができよう。 |
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(小泉 雅生) |
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