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一般建築部門 優秀賞 |
兵庫県西播磨総合庁舎 |
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所在地: |
兵庫県赤穂郡 |
設計者: |
渡辺 真理 設計組織ADH |
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木下 庸子 設計組織ADH |
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石岡 崇 兵庫県企業庁科学公園都市整備課 |
建築主: |
兵庫県 |
施工者: |
竹中・大谷・吉田特別共同企業体 |
講評: |
西播磨総合庁舎の特徴は、太陽光発電の大屋根と半屋外コンコースと外周縦ルーバーである。このコンコースは適度な自然光が降り注ぎ自然の風が通る明るい快適な空間となっており、冷房エネルギーの削減にも寄与している。2層のコンコースは、スケールが程よく、人々の移動と出会いの場として施設全体を纏め上げている。浮き屋根形式の太陽光発電を設置した軽快な大屋根は、直達日射を遮断し屋根負荷の低減に大きく寄与している。クリーンな自然エネルギー活用の先駆けとして、日本有数規模(約500kWp)の太陽光発電システムの採用により年間約40万kWhの発電を行い、災害時の自立電源としても機能する。杉間伐を利用した木製ルーバーは外壁への直射日光を抑え、外装デザインの特徴となっている。そのほか、雨水利用、自然林の再生、エコマテリアルの利用など、環境問題の解決のための機能が盛り込まれている。民家や南方建築などの自然エネルギーのみで生活していた時代の建築を見直し、現代的な解決と表現で時代を切り開いてゆく姿勢が感じられて、以前から注目していた建築であった。 |
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(大野 二郎) |
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