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一般建築部門 入賞 |
カカシ米穀深谷工場オフィス棟 |
PHOTO:斎部 功
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所在地: |
埼玉県深谷市大字折之口稜威ヶ原 |
設 計: |
白江 龍三 株式会社 白江建築研究所
彦坂 満洲男 郷設計研究所 |
建築主: |
カカシ米穀株式会社 |
施 工: |
株式会社 時田工務店 |
講評: |
本作品はカカシ米穀工場敷地内にあるオフィス棟を新築するにあたり、米という自然を扱う職種にふさわしい、エコロジカル建築にしたいというクライアントの強い意志に応えた建築である。大きな特徴は、全体を「活性化空間」と呼ぶアトリウムとそれに続く、常時人が働く空間であるオフィスとカフェテリアという、性格の異なる2つの空間とそれに続く北側の外部空間を巧みに関連づけることで様々なエコ建築の手法を駆使している点にある。これらを温室用の部品や、OAフロアーのアルミ下地を輻射用床仕上げにするなどのローコストなアプローチにより、過剰で重々しい施設になりがちな「エコ建築」を一般的な普通の施設でも可能な経済設計とすることで、実現していることが最も評価される点である。ただ、審査の過程で、敷地全体計画での本建築の位置、外壁の緑化が未施工な点、南向きアトリウムのあり方等について意見が分かれる部分があったことが結果的に優秀作に残らなかったことが残念な点であった。
(堀越英嗣) |
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