JIA 環境建築賞
入選作品
流山市立おおぐろの森中学校
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小泉 治(株式会社日本設計)
市丸 貴裕(株式会社日本設計)
草野 崇文(株式会社日本設計)
吉岡 紘介(株式会社日本設計)
中川 優一(株式会社日本設計)
杉本 将嘉(株式会社日本設計)
流山市
奥村組
2022年
千葉県流山市
人口増加率が全国一位という流山市では、街には子育て世帯が溢れ、活気が溢れていた。児童数増加により必要となる新しい大規模な学校を木造でつくるに際し、設計者が着目したのは、木材の流通である。大規模な木造建築において、特定の箇所からの木材に依存すると、森や林業業者が持続できなくなることに配慮し、学校建築の構造形式を適材適所で変え、多様な材料を使ってデザインしている。これにより、サプライチェーンを多様にし、国内の森を守ることまで視野に入れた設計者の姿勢には感心させられた。こういった多様性をベースにした木造表現の可能性は、近代の工業製品でできた画一的な建築とはまた異なる新しい時代の環境建築の表現にもつながる可能性を感じる作品であった。
末光弘和