JIA 環境建築賞
入選作品
カンダホールディングス本社
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花岡 郁哉(株式会社 竹中工務店)
米津 孝祐(株式会社 竹中工務店)
福西 英知(株式会社 竹中工務店)
海野 玄陽(株式会社 竹中工務店
カンダホールディングス株式会社
株式会社 竹中工務店
神田の中層ビルがひしめきあう建築群の中に建つ本社ビルである。小さな四角い孔が無数に開いたスクリーンが特徴的であり、よく見ると様々な角度や大きさになっている。西側道路にのみ面する条件下で、多孔質なファサードのシェードが直射日光の熱負荷を抑え、通風をシミュレーションすることで、そのスクリーンの裏にある半外部空間のテラスや室内に、柔らかな間接光の気持ちの良い居場所を与えている。このように半分閉じることで抽象化された半外部空間は、都市の光と風をより感じることができた。特筆すべきは、設計者が「瞼が閉じたような」と表現する半目を開いたような孔の開き具合である。西日をカットしようとすると西側道路への視界の多くが遮られてしまうが、設計者の感性を伴った孔の角度やすぼまり具合を導き出すことで、都市の風景と絶妙な関係をつくっている点が素晴らしい。
(小堀 哲夫)