JIA 環境建築賞
優秀賞
飛騨高山の山林資源活用による、循環経済モデルの実践
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澤 秀俊(澤秀俊設計環境+NPO法人活エネルギーアカデミー)
本取り組みは、飛騨高山における山林資源活用による、循環経済モデルの実践である。山林での間伐材の採集から、加工、保存、活用の定期物流システムを構築している。採集はシニア層を中心に実施されており、Enepoと呼ばれる地元通貨が使われ、地域の経済にも貢献している。伐採された間伐材は、太いものは建設資材、細いものは炭やバイオチップ、葉はアロマオイル等と活用されている。設計建物では、既存の蔵の活用に地産木材によるソーラーチムニーを隣築することで地産木材の活用と建物保存の両立がされていた。地域における木材循環とその経済を成り立たせる仕組みを作りこみながら、設計者として建築設計にも活用しており、JIA環境大賞における「活動」として高く評価され優秀賞となった。
(佐々木 邦治)